外国人モデル・外国人エキストラのキャスティング業界について

―外国人モデルの業界構造と、GAIKEI Models の考え方 ―

外国人モデル・外国人エキストラのキャスティング業界は、
外から見ると非常にシンプルな仕組みに見えるかもしれません。

しかし実際には、業界特有の構造や慣行が存在しており、
それを十分に知らないまま活動を始める外国人モデルも少なくありません。

**GAIKEI Models & Narrators**では、
日々のキャスティング業務やモデルとのやり取りの中で、
「仕事そのもの」ではなく、「業界の仕組みそのもの」についての相談を受けることがあります。

それらはトラブルや告発という形ではなく、

  • このやり方は業界では一般的なのか

  • 自分にとってフェアな関係なのか

といった、将来を考えたうえでの率直な疑問として寄せられるものです。


外国人モデル業界の前提にある現実的な構造

まず理解しておく必要があるのは、
外国人モデルのキャスティングでは、

条件の良い案件ほど、複数の事務所に同時にオーディション連絡が入る

という点です。

広告、CM、ドラマ、映画、再現番組など、
条件の良い仕事が出た場合、
制作会社やキャスティング会社は、複数の外国人モデル事務所に声をかけます。

一方で、

  • 日本に在住している

  • 就労可能な在留資格を持っている

  • 平日にオーディションの時間を確保できる

  • 芸能活動を生活の中で優先できる

こうした条件を満たす外国人モデルの人数は、決して多くありません。

その結果、

  • 実際に動けるモデルは限られている

  • 同じ外国人モデルが、複数の事務所に登録している

という状況が生まれやすくなります。

つまり業界では、
「この案件なら、候補はだいたいこのあたり」
という見通しが、事前に立ってしまうことも珍しくありません。


「モデルを確保したい」という発想が生まれる背景

このような環境の中で、
事務所側に次のような発想が生まれてきました。

「タイプが良く、需要の高い外国人モデル
(いわゆる美人・イケメン・特徴のある人材)を、
できるだけ自社で確保しておきたい」

その手段の一つとして使われてきたのが、
在留資格(就労ビザ)の取得サポートです。

ビザは、外国人モデルにとって非常に重要です。

  • 日本で合法的に働くための前提条件

  • 生活の安定に直結する

  • キャリア継続の可否を左右する

そのため、
「ビザを出してもらった事務所との関係を大切にしたい」
と感じること自体は、ごく自然なことです。


ビザが「ビジネスツール」として機能してしまう構造

GAIKEIが相談を受ける中で見えてくるのは、
次のような構造です。

  • ある外国人モデル事務所が、モデルのビザ取得をサポートする

  • しかし、その事務所が
    実際はモデルの生活費を十分に保障できるほどの仕事を継続的に与えているわけではない

    これを具体的な例で言えば、「レギュラー番組への出演」を理由に在留資格(就労ビザ)を申請・取得したとしても、
    現在の日本の制作環境において、レギュラー番組の出演だけで、知名度の高くない外国人モデルが安定した生活を維持することは、現実的に難しいケースが多いというのが実情です。

    放送本数や出演頻度、ギャランティの水準を踏まえると、
    レギュラー番組への継続的な出演があったとしても、
    それ単体で生活費を十分に賄えるほどの収入に結びつかない場合が少なくありません。

そのため、

  • オーディション以外の仕事については
    他の事務所を通じて行うことが事実上認められている

というケースも多数あります。(そのようなモデルに、今まで実際に何度も遭遇しています)

ただし、そこには条件が付くことがあります。

実際に相談として聞く運用例

  • 他事務所で得た仕事であっても
    請求先や支払いの流れは
    「ビザを出した事務所」に集約するよう、
    モデル本人に指示が出る

  • さらにその際、
    請求金額に 10%程度の手数料を上乗せするよう求められ、
    その説明を モデル本人が他の外国人モデル事務所へ行う という形が取られる

  • 支払いは、
    仕事を手配した事務所からモデル本人へ直接ではなく、
    ビザを出した事務所へ支払われるように、モデルが他の事務所へお願いをされてくることが良くあります。

こうした仕組みは、
ビザが「オーディション予約済みの権利」を兼ねた
ビジネスツールとして機能してしまっている

ようにも見える構造です。


なぜモデル本人が疑問を感じるのか

この仕組みの中で、
外国人モデル本人が疑問を感じるのは自然なことです。

  • 実際に仕事を取ってきたのは別の事務所

  • 現場対応も別の事務所

  • それなのに請求先は違う

  • その説明役を自分が担わなければならない

こうした状況に対して、

  • これは業界では普通なのか

  • 自分にとってフェアな関係なのか

と考え、GAIKEIに相談してくるケースがあります。

重要なのは、
GAIKEIがこれを一律に「違法」「間違い」と断定しているわけではない、
という点です。

あくまで、
モデル本人が納得できる関係かどうか
という視点での相談として受け止めています。


GAIKEI Models & Narrators が取らないスタンス

GAIKEI Models & Narrators では、
ビザを以下のような目的で利用する考え方を取りません。

  • ビザを条件にモデルを囲い込む

  • オーディションの行き先を固定する

  • 他事務所の仕事に継続的に関与する

GAIKEIが大切にしている考え方は明確です。

  • ビザは、モデルが日本で合法的に活動するための基盤

  • 事務所が経済的に管理・支配するための手段ではない

  • 実際に案件を動かした事務所が、責任と対価を持つべき

  • モデル本人に、請求方法や金額調整の説明役を求めるべきではない

そのためGAIKEIでは、

  • ビザ取得を交換条件のツールのようにしてオーディションの場合に独占の条件を付ける。

といった運営は行っていません。


フェアな運営がもたらす長期的な価値

GAIKEI Models & Narrators がこのスタンスを貫く理由は、
短期的な利益よりも、
長期的に信頼される事務所であることを重視しているからです。

  • モデルが安心して活動できる

  • 制作会社が料金構造を理解しやすい

  • 後から説明できない金銭の流れがない

こうした透明性は結果として、

  • 相談しやすい

  • トラブルが起きにくい

  • 長く付き合える

という評価につながっています。


クリーンで説明できる外国人モデル事務所であるために

GAIKEI Models & Narrators は、
外国人モデル・外国人エキストラを囲い込むのではなく、

  • フェアな土俵の上で

  • プロフェッショナル同士として

  • 責任と自由のバランスを保ちながら

協力し合う関係を築きたいと考えています。

ビザをサポートすることと、
モデルを独占することは別物です。

GAIKEIは、
「説明できること」「納得できること」「無理なく続けられること」
を大切にしながら、外国人モデル事務所を運営しています。